『Samurai Talkbox』シリーズのコンセプト
 
トークボックス(トーキング・モジュレーター)という「楽器」は、
最終的に人間の口腔を介して音を発するという奇抜な発想で成り立ちます。
そのサウンドはボコーダーやauto-tuneエフェクトと似ていますが、
聴きこむほどクセになる、独特の魅力があります。
 
ギターのエフェクターとしてワウ的に用いられるのが一般的ですが、
R&B, FUNKのジャンルで、
スティービー・ワンダーがシンセサイザーを使った実験をし、
後にZAPPのロジャー・トラウトマンにより「完全な歌声」を表現するツールとして
トークボックスを使う手法が確立されました。
 
近年では、西海岸ギャングスタ系、チカーノ系の必須アイテムとして
トークボックスがフィーチャーされる例が増えています。
日本でもプレーヤーは増加しつつあり、クラブイベントなどで
トークボックスのパフォーマンスにナマで出逢う機会も増えてきました。
またネット上にはYoutubeに次々と演奏シーンがアップされ、
世界中のプレーヤーがコミュニケーションを始めています。
 
『Samurai Talkbox』シリーズは、
日本各地で活動するトークボックスプレーヤーを取り上げ、
音源としてアーカイブすると共に、
日本のムーブメントを世界に発信するプロジェクトです。
ここに集まったメンバーは、日本各地で活動するプレーヤーの1部にすぎません。
今後も個性的なプレーヤーを発掘していきます。
 
ジャンルを超えて集まったトラックの数々。
トークボックスマニアはもちろん、
「新しい音」を求めるリスナーに楽しんでもらえたらと思います。
これからも『Samurai Talkbox』シリーズをよろしくお願いいたします。
 
Text by しもだだもし ( Da-Mo-Shi )
 
 
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